髙山教授が「第5回後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞」の特別賞を受賞しました
2017.06.01
髙山教授が「第5回後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞」の特別賞を受賞しましたがんで亡くなった妻をしのんで設立された「後藤喜代子・ポールブルダリ癌基金協会」
フランス人のポール・ブルダリ氏は2007年3月、66歳だった妻の後藤喜代子氏を肺がんで亡くし、2012年3月に公益財団法人「後藤喜代子・ポールブルダリ癌基金協会」を設立しました。
同財団は設立以来5年にわたって、がん撲滅に取り組んできました。日仏の専門家で構成される同財団諮問委員会は、とりわけ肺がんをはじめ、がんの撲滅に貢献する研究業績を挙げた日本人研究者を毎年顕彰しています。
2017年は日本人研究者2人が受賞
5回目となる授賞式では、2人の受賞者に賞が授与されました。1人目は愛知県がんセンター研究所の伊藤秀美博士です。日米の患者を対象にした30年にわたる追跡調査に基づく研究で、フィルター付きタバコがフィルターなしタバコと比較して、肺がん罹患数を減少させないことを明らかにしました。
2人目の受賞者は、京都府立医科大学の髙山浩一教授です。高山教授は低分子化合物のアナモレリンに着目しました。進行がんにより悪液質となった日本人肺がん患者を対象に、第2相試験(第2段階の臨床試験)を実施した結果、この化合物が患者の食欲増進に効果を発揮することが証明されました。
授賞式はティエリー・ダナ駐日フランス大使の出席の下、フランス大使公邸で開催されました。これに先立って、2人の受賞者による記者会見が行われました。
後藤喜代子・ポールブルダリ癌基金協会は今年、在日フランス大使館が創設した「エクスプロラシオン・ジャポン」にも協力し、フランスの腫瘍学研究者2人の訪日視察に助成を行いました。