論文プレスリリースのお知らせ(Journal of Cachexia, Sarcopenia, and Muscle 誌)
2026.07.15
この度、オハイオ州立大学に留学中の森本健司先生の論文が Journal of Cachexia, Sarcopenia, and Muscle 誌(IF=9.9)に掲載されました。本日付で本学HPでもプレスリリースされております。
プレスリリースはこちら
論文へのリンク:
「A Prospective Observational Study of Anamorelin During Chemoimmunotherapy in Non–Small Cell Lung Cancer with Cachexia (SPIRAL-ANA)」
森本先生からのコメント:
本研究では、がん悪液質を合併した進行・再発非小細胞肺癌患者を対象に、アナモレリンを複合免疫療法(細胞障害性抗癌薬+免疫チェックポイント阻害薬)と併用した際の有効性・安全性を検証するため、国内29施設による前向き多施設共同観察研究(SPIRAL-ANA)を実施しました。123例が登録され、114例を解析対象としました。
本研究は、悪液質を合併した進行非小細胞肺癌患者におけるアナモレリン併用下での抗癌剤治療の臨床的意義を評価した世界初の研究です
主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は6.2か月で、事前に設定した目標を達成することはできませんでした。一方で、12週時点では71.8%の患者で悪液質の改善が認められ、悪液質が改善した患者では、改善しなかった患者と比較して全生存期間(OS)が有意に延長しました(19.9か月 vs. 7.1か月、p=0.0098)。さらに、食欲の改善も認められ、新たな安全性上の懸念は確認されませんでした。
これらの結果から、アナモレリンは腫瘍そのものを縮小させる薬剤ではないものの、悪液質の改善を通じて長期予後の改善につながる可能性が示されました。
本研究をご指導くださいました髙山浩一教授、内野順治先生をはじめ、ご協力いただいた共同研究施設の先生方、そして本研究にご参加いただいた患者さんに心より御礼申し上げます。今後も臨床に還元できる新たな知見を発信できるよう、精進してまいります。




