京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学

ごあいさつ

 

この度、京都府立医科大学大学院に新たに呼吸器内科学教室が設置され、平成27年5月1日付で同教室の教授に着任いたしました。臓器別内科再編成により診療科としての呼吸器内科は既に機能しておりましたので、今回の教室新設により臨床だけでなく研究、教育に対応できる体制が整ったことになります。

呼吸器内科学がカバーする疾患は、肺癌、喘息、COPD、呼吸器感染症、間質性肺炎、アレルギー性肺疾患、肺循環の異常など多岐に及んでいます。呼吸器疾患が比較的年齢の高い層に多いことを考えると、高齢化社会を迎えている本邦において呼吸器内科医のニーズがますます大きくなることは確実であります。実際に本邦における死因第1位の悪性腫瘍の中でも肺がんが最多であり現在も増え続けていますし、肺炎は脳血管疾患を抜いて第3位となっておりいずれも社会に対する大きな脅威となっています。COPDは潜在的な患者数が全国で500万人を超えると言われていますが、認知度はまだまだ低く治療がなされていない患者も相当数いると思われます。WHOのレポートでも2030年の10大死因としてCOPD第3位、下気道呼吸器感染症第4位、呼吸器悪性腫瘍第6位と予測しており、呼吸器疾患への対策は世界的な課題とも言えるでしょう。一方、呼吸器内科学の進歩は目覚ましく、その未来は決して暗くありません。疾患の理解、診断、治療において新知見が次から次に発見されています。特に原発性肺がんに対しては分子標的薬の登場以来著しく生存期間が延長し、免疫チェックポイント阻害剤が使用できるようになればさらに改善するのではないかと期待されています。日々の診療を行っていく中で新たなClinical questionが生まれてくると思います。臨床教室としては一つでも多くのClinical questionに答えるべく臨床研究を実施し、一人でも多くの患者がその恩恵を受けることができるよう今後も努力を重ねていきます。

呼吸器疾患の増加に対して、呼吸器内科医の不足は深刻な問題です。一人でも多くの呼吸器内科医を育てることで呼吸器内科診療のレベルアップを図らねばなりません。当院は日本呼吸器学会認定施設、日本呼吸器内視鏡学会認定施設、日本アレルギー学会教育認定施設であり、専門医、指導医が取得できるよう十分な研修体制を整えています。研修においては内科的診療手技だけでなく、気管支鏡による検査や処置、胸腔ドレナージや胸腔鏡、人工呼吸器の操作など専門的技術を修得していただきたいと思います。呼吸器疾患の診療においては生死にかかわることもしばしばあります。チーム医療の中で重荷を分かち合いながら、ともに考え、ともに悩み、医療人にふさわしい倫理観を身につけてください。また、臨床医にとって基礎研究に従事することは決して無駄ではなく、むしろ医師としての厚みを増すと考えています。希望する専攻医には大学院で研究を行う機会を提供し学位の取得を目指していただきます。

増大するニーズと進歩する医療に対応すべく、学究的姿勢を維持し、治療成績の向上を図り、本学の理念でもある“世界トップレベルの医療を地域に“を合言葉に医局員一丸となって呼吸器内科学の発展に尽くしたいと考えています。呼吸器内科医が取り組むべき課題は山積しています。さらなる高みを目指して一人でも多くの医師が当教室に参加してくれることを期待しています。

髙山 浩一

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京都府立医科大学 呼吸器内科学教室

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